歯並び

こんにちは!江間ファミリー歯科・矯正歯科の副院長、江間秀明です。
毎月第1水曜日に放送されるYBSラジオ「ひる前キッズデンタル」では、お子さんの歯の健康や予防について幅広くお話ししています。今回のテーマは「歯並び」。
子どもの歯は乳歯から永久歯へと生え変わるため、つい安心しがちですが、この時期こそ歯並びの土台がつくられます。呼吸や食事、癖など日常の習慣が将来の歯並びに影響します。
今回は、歯並びが悪くなる主な原因と、今日から始められる改善のヒントをラジオの内容とあわせてご紹介します。
歯並びは成長とともに変化します
子どもの歯は乳歯から永久歯へと生え変わり、思春期までに顎や顔の骨格も大きく成長します。この間に歯並びが良くなる方向に成長することもあれば、悪くなることもあります。その分かれ道には、大きく3つの要因があります。
1. 口呼吸・口ぽかん
2. 癖(指しゃぶり・唇噛みなど)
3. 食事の習慣
口呼吸とお口ぽかん
歯は、外側からの唇や頬の力と、内側からの舌の力が釣り合う位置に並びます。口呼吸が習慣になると、唇の力や舌の働きが弱まり、このバランスが崩れて歯並びが乱れやすくなります。
鼻づまりが原因なら耳鼻科での治療を、癖が原因なら鼻呼吸への意識づけや唇を閉じる練習、予防グッズの使用が有効です。
口を閉じにくい「口ぽかん」の場合も、唇の筋肉を鍛えるトレーニングで改善できることがあります。
癖が歯並びに与える影響
指しゃぶり、唇や舌を噛む、爪を噛むなどの癖は、歯に持続的な力を加え、歯列を乱す原因になります。乳歯の時期は大きな影響がなくても、永久歯が生えてからは注意が必要です。
原因としては、指先の感覚刺激不足や心理的な安心感を求める行動などが考えられます。外遊びや多様な素材に触れる体験、就寝前のスキンシップなどが改善の助けになります。「やらなかった日を褒める」ことも効果的です。
食事と歯並び
しっかり噛むことは顎や歯列の成長を促します。早食いや片側だけで噛む習慣、柔らかいものばかり食べる食生活は歯並びに悪影響です。
根菜類、フランスパン、ビーフジャーキーなど咀嚼性の高い食材を取り入れ、左右バランスよく、口を閉じて噛む習慣を身につけましょう。
良い歯並びのためのポイント
● 口をしっかり閉じる
● 鼻で呼吸をする
● よく噛んで食べる
● 硬いものや野菜も好き嫌いなく食べる
日々の小さな習慣が、将来の歯並びを形作ります。気になる症状や癖がある場合は、早めに歯科医院へご相談ください。