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2025.09.03

虫歯の原因と虫歯予防② 

こんにちは!江間ファミリー歯科・矯正歯科の副院長、江間秀明です。
毎月第1水曜日に放送されるYBSラジオ「ひる前キッズデンタル」では、前回に続き「虫歯の原因と虫歯予防」をテーマに、特に砂糖(糖類)との付き合い方についてお話ししました。今回はその内容を振り返ります。

「遊離糖類」を知っていますか?

WHO(世界保健機関)が提唱する「遊離糖類(ゆうりとうるい)」という言葉をご存じでしょうか。

これは、砂糖(ショ糖)やブドウ糖果糖液糖などの甘味料だけでなく、ハチミツ、シロップ、濃縮還元を含む果物ジュースに含まれる糖も含みます。

一方、生の果物や野菜の細胞内に守られた糖や、牛乳に含まれる乳糖(ラクトース)は遊離糖類には入りません。この違いを知っておくと、おやつや飲み物を選ぶときに役立ちます。

砂糖はどのくらいまで?

WHOは「遊離糖類の摂取は総エネルギーの10%未満、可能であれば5%未満に」と勧告しています。

5%目標をグラムに換算すると、大人で約25g(スティックシュガー約8本分)です。お子さんはさらに少なく、目安は以下の通りです。

 ●1~2歳:12~13g(約4本分)

 ●3~5歳:15~18g(約5~6本分)

普段の飲み物やおやつにどれくらい砂糖が含まれているか、意識してみましょう。

おやつ選びのポイント

虫歯予防には形状と回数も大切です。

飴やグミなど口の中に長く残るお菓子は虫歯リスクが高く、間食は1日2回までが理想です。

反対に、虫歯になりにくいおやつとしては、果物やイモ類などの食物繊維が豊富なもの、歯の再石灰化を促すチーズ、唾液分泌を促すスルメ、ナッツ類やおにぎりなどがあります。食後はできるだけ早く歯磨きをし、難しい場合はキシリトールガムを活用しましょう。

補助ケアとフッ素の活用

マウスウォッシュは歯磨きができない時の補助としては有効ですが、歯ブラシの代わりにはなりません。すすぐだけでは歯面の汚れは落とせないため、あくまで一時的な対応です。

また、高濃度フッ素入り歯磨き剤は、ミュータンス菌の活動を抑え、歯の再石灰化を助ける効果があります。毎日のケアに上手に取り入れ、虫歯予防の強い味方にしましょう。

虫歯予防の6つのポイント

最後に、虫歯予防の基本をおさらいします。

 1.家族でミュータンス菌を減らす

 2.規則正しい食生活

 3.シュガーコントロール

 4.適切な歯磨き

 5.フッ素の使用

 6.定期的な歯科医院でのメンテナンス

虫歯予防は日々の小さな習慣の積み重ねです。ご家族で正しい知識を共有し、健康なお口を守っていきましょう。