アイウベ体操

こんにちは!江間ファミリー歯科・矯正歯科の副院長、江間秀明です。
毎月第1水曜日に放送されているYBSラジオ「ひる前キッズデンタル」では、お子様のお口の健康や予防についてお話ししています。2025年10月のテーマは「アイウベ体操」。今回はその内容をコラムとしてご紹介します。
口呼吸を防ぐ「アイウベ体操」とは?
子供はお口がぽかんと開きがちです。口呼吸が習慣になると、鼻の“加温・加湿・ろ過”という防御機能が働かず、乾燥によって虫歯や歯ぐきの炎症が起こりやすくなります。そこでおすすめなのが「アイウベ体操」。お口を閉じる力や舌の動きを鍛え、鼻呼吸をしやすくする体操です。
やり方とポイント
お口を大きく開けて「あ〜い〜う〜べ〜」と動かします。最後の「べ〜」では舌をしっかり出しましょう。
ポイント
・動作は大きく、声は小さくてOK。
・1音あたり約1秒のテンポでゆっくりと。
・1日30セットを目安に。朝・昼・寝る前に各10セットずつでもOKです。
1回2〜3分ほどででき、続けることで自然とお口を閉じる力がつきます。
注意点
あごに痛みがあるときは無理をせず、「い〜・う〜」だけでも構いません。痛みが続く、お口が開かない、関節が引っかかる場合は歯科医院を受診してください。
舌の正しい位置を知っていますか?
お口を閉じているとき、舌先は上の前歯のすぐ後ろ(切歯乳頭付近)に触れ、舌全体が上あごにふんわりと接しているのが理想です。唇を閉じ、鼻で呼吸。この安静位を保ちやすくするのにも、アイウベ体操が役立ちます。
飲み込みや発音にも良い影響
アイウベ体操は、口を閉じる力(口唇閉鎖力)を高める効果があります。嚥下(飲み込み)に関しては、舌の筋力訓練が成人で有効とされ、小児では研究が進行中ですが、正しい舌の位置と鼻呼吸が飲み込みの土台になります。また、発音にも良い影響があり、「か」などの発音に必要な舌の動きも自然に鍛えられます。
あごの痛みがある場合は
お口を大きく開けると痛みがある場合は顎関節症の可能性もあります。原因はケガや歯ぎしり、姿勢、ストレスなどさまざまです。まずは安静を保ち、やわらかい食事や温めるケアを試しましょう。1〜2週間で改善しない場合や、痛みや音が強いときは歯科医院に相談してください。
日常生活に取り入れやすい「アイウベ体操」。お子さんと一緒に楽しく続けて、お口を閉じる力と正しい呼吸の習慣を育てましょう!