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歯と顎が痛い原因は?顎関節症・虫歯・親知らずの見分け方と治療法

「歯が痛いのか、顎が痛いのか、自分でもよくわからない」。こうした訴えで来院される方は少なくありません。歯と顎の痛みは場所が近く、原因が違っても似た感じ方をするため、自己判断が難しい領域です。
この記事では、山梨県甲府市の江間ファミリー歯科・矯正歯科が、痛みの出どころ別の特徴と見分けの手がかり、当院での切り分け方を解説します。
見分けの手がかり
受診前のセルフチェックとして、次の3つを確認してみてください。
まず、冷たいもの・甘いものでしみるか。しみるなら、歯そのもの(虫歯・知覚過敏・歯髄の炎症)が疑われます。次に、口の開け閉めや噛む動作で痛みが強くなるか。動作で痛むなら、顎関節や噛むための筋肉が疑われます。最後に、痛む場所を指で1本指せるか。指せるなら特定の歯の問題、指せずに広い範囲がズーンと痛むなら、歯髄の放散痛や筋肉・神経の痛みの可能性があります。
この3点をメモして受診時に伝えていただくと、原因の切り分けが速くなります。
痛みの出どころ別の特徴
歯髄(歯の神経)の痛み
歯の内部には神経と血管が集まった歯髄があります。歯髄の炎症による痛みは、鋭く、脈打つように感じられ、どの歯が痛いのか本人にも特定しにくい「放散痛」になるのが特徴です。上の歯が原因なのに下の歯が痛く感じることもあります。主な原因は深い虫歯や外傷です。
歯根膜(歯の周囲の膜)の痛み
歯根膜は歯と顎の骨をつなぐクッションです。こちらの痛みは歯髄と対照的に、痛む歯がはっきり分かり、噛んだり叩いたりすると響きます。歯周病、外傷、噛み合わせの負担の集中などで起こります。
咀嚼筋(噛む筋肉)の痛み
頬にある咬筋などの噛む筋肉が、歯ぎしり・食いしばり・長時間の緊張でこわばると、鈍い痛みや重だるさが出ます。朝起きたときに顎が疲れている方は、睡眠中の食いしばりが隠れていることがあります。
神経痛
顔面の感覚を伝える三叉神経に由来する痛みは、電気が走るような鋭い痛みが数秒単位で走るのが典型です。歯が原因でないのに歯の痛みとして感じられることがあり、歯科治療をしても改善しない場合はこちらを疑います。
顎関節の痛み
耳の前にある顎関節の痛みは、口の開け閉めで痛む、開けるときにカクッと音がする、大きく開けられないといった症状を伴います。顎関節症、外傷、ストレスや歯ぎしりによる負担などが背景にあります。
当院での切り分け方
問診で痛みの性質と経過を伺ったうえで、歯を叩いて響きを確認する打診、冷たい刺激への反応を見る温度診、レントゲンやCTでの画像確認などを組み合わせ、痛みの出どころを特定していきます。歯が原因でないと分かった場合は、噛み合わせや筋肉へのアプローチ、必要に応じて医科との連携を検討します。
痛み止めでしのぎ続けると、原因の特定が遅れて選択肢が狭まることがあります。数日続く痛みは、我慢せずご相談ください。
よくある質問(Q&A)
Q. 歯と顎が同時に痛いのは何が原因ですか?
A. 虫歯や歯髄炎、歯根膜の炎症、咬筋の痛み、神経痛、顎関節の異常など複数の原因が考えられます。自己判断は難しいため、歯科医院で総合的な診察を受けてください。
Q. 顎関節症と虫歯の痛みはどう見分けますか?
A. 口の開け閉めや咀嚼で強まる痛みは顎関節・筋肉由来、冷たい物でしみる・脈打つように痛むのは歯由来の可能性があります。歯髄の痛みは場所を特定しにくい放散痛になることがあります。
Q. どこを受診すればよいですか?
A. まずは歯科医院で原因の切り分けを受けてください。診察の結果に応じて、必要な場合は適切な医療機関と連携します。
執筆監修:江間ファミリー歯科・矯正歯科 副院長 江間秀明