ブルーラジカルとは?東北大学発・切らない歯周病治療の仕組みと効果【甲府の歯科医師が解説】 | 江間ファミリー歯科・矯正歯科 | 山梨県甲府市
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2026.07.14

ブルーラジカルとは?東北大学発・切らない歯周病治療の仕組みと効果【甲府の歯科医師が解説】

「テレビでブルーラジカルという歯周病治療を見たけれど、実際どんな治療なの?」というご質問をいただくことが増えました。この記事では、当院でも導入したブルーラジカル治療について、仕組み・効果のデータ・限界まで、歯科医師の立場から解説します。

ブルーラジカルとは何か

ブルーラジカル(ブルーラジカル P-01)とは、東北大学で開発され、非外科的な歯周炎治療機器として厚生労働省に承認された医療機器です(承認番号 30500BZX00165000)。歯ぐきを切る手術を行わずに、深い歯周ポケット内の細菌にアプローチする治療に用います。

歯周ポケットの殺菌を目的として国が承認した、新しいタイプの歯周炎治療機器です。当院でも導入し、ご予約の受付を行っています。

どんな仕組みで歯周病に働くのか

ブルーラジカル治療の仕組みは、3つの働きの組み合わせです。3%の過酸化水素を歯周ポケットに届け、405nmの青色レーザーを当てることで殺菌力の高い状態(ラジカル)を作り出し、同時にチップの超音波振動で歯石や細菌のかたまり(バイオフィルム)を取り除きます。

ポイントは、歯石を完全に取り切ることを目的としていない点です。歯周病の直接の原因は細菌であり、歯石は細菌が付着する足場と捉えられています。足場ごと削り取るのではなく、細菌そのものを殺菌することで炎症の改善を図る、という考え方の治療法です。

効果はどこまで確認されているのか

東北大学による医師主導治験では、深さ6〜9mmの歯周ポケットが平均4.6mmに改善したことが報告されています(出典:東北大学)。深さ6mm以上のポケットは、従来の基本治療では改善が難しいとされてきた領域です。

期待できる効果は、処置部位の殺菌による炎症の改善と、それに伴う歯周ポケットの深さの減少です。当院では処置後4週・8週のフォローアップと12週後の精密検査で、改善度を数値で確認します。

できないことも知っておいてください

ブルーラジカル治療は、失われた歯周組織を再生させる治療ではありません。歯を支える骨が減って生じた歯の動揺(グラつき)が、この治療で直接改善することもありません。

また、局所麻酔ができない方、妊娠中の方、ペースメーカーを使用中の方、光過敏症・無カタラーゼ症の方は受けられません。当院ではさらに、プラークコントロールの状態(PCR20%以下)などの適応基準を設けており、検査の結果によっては他の治療をご提案することがあります。適応の詳細はブルーラジカルを受けられる人・受けられない人で解説しています。

費用について

ブルーラジカル治療は公的医療保険の適用外(自由診療)です。当院の費用は、検査(全顎CT・歯周精密検査・PMTC)¥22,000、処置¥16,500/歯(5歯目以降¥11,000/歯・1回最大6歯)、フォローアップ¥5,500/回、12週後の再評価¥11,000(いずれも税込)です。費用の内訳と治療の流れはブルーラジカルの費用と12週間プログラムで詳しくご説明しています。総額の目安や当院の考え方はブルーラジカル治療のご案内ページをご覧ください。

よくあるご質問

Q. 痛みはありますか?

処置は局所麻酔のもとで行います(約60分)。処置後に歯肉が一時的に白くなることがありますが、通常1日程度で戻ります。

Q. 1回で終わりますか?

処置自体は1回ですが、治療は12週間のプログラムです。セルフケアを支える無料アプリ「ペリミル」と、4週・8週・12週の来院で経過を確認します。

Q. 従来の歯周病治療とどう違いますか?

従来の基本治療(スケーリング・ルートプレーニング)は器具による機械的な清掃が中心で、器具が届きにくい深いポケットや複雑な根の形態では改善が限定的な場合がありました。ブルーラジカルは薬液とレーザーで殺菌するため、器具が届きにくい部位への選択肢となります。

まとめ

ブルーラジカルは、手術を行わずに深い歯周ポケットの細菌にアプローチできる、国が承認した新しい歯周病治療の選択肢です。一方で、再生療法ではないこと、適応基準があることも事実です。当院では検査・診断のうえで適応かどうかをご説明しますので、歯ぐきの状態が気になる方はご相談ください。

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執筆:江間秀明(江間ファミリー歯科・矯正歯科 副院長)
監修:江間誠二(院長・歯学博士)